吃音症の原因と親の関係についての情報です。
しつけについても触れています。
ある日、子どもが急に「どもり」出したら親としてとても心配になると思います。
子どもに対する自分の接し方が悪かったのか?、しつけの方法に問題があったのか?など、ついつい親は自分を責めてしまいます。
「しつけが原因」であることや、「左利きの矯正による原因説」、「吃音のまねをした説」、「親が神経質」など、親の育てかたや精神状態が原因で吃音になる説は、現在は否定されています。
その為、親が子どもの吃音に対して、罪悪感や負い目を感じて自分を責める必要はありません。
吃音のある子はそうでない子と比べて、その後の言語発達状況が良い事が報告されています。
言葉の知識が豊富で、文章などの言語表現がより豊かであると考えられているのです。
つまり、吃音は子どもの成長段階において、頭の中で急激に増えてくる言語情報に対して口がついてこられない状況と言えるということが研究で示されています。
この研究結果からも、吃音やどもりに対して、親や子ども自身を責めたり罪悪感を持つ必要は一切ないと言えるでしょう。
出典
吃音の治療のためには親の支援はとても重要であると考えられていますが、「吃音の支援に親の愛情が必要」という話と「親の愛情がないせいで吃音になる」というのでは話が全く異なります。
遺伝の問題も大きく、吃音を持った人の子供が吃音を持つ率は高くなります。この状況で間違いなく言えることは、「吃音は親の育て方のせいである」という考えは間違いだということです。
ただ、親を責める周囲だけではなく、親本人も「子どもがこうなったのは自分の育て方に問題があるからではないだろうか」と考えがちです。そして、それは間違いです。
親は「これまでの育て方に悩む」という非生産的な頭の使い方をするよりは、「これからどう支援して行くか」というノウハウを学ぶべきです。
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◆まとめ
親の育てかたや精神状態が原因で吃音になる説は、現在は否定されています。
そのため、親が子どもの吃音に対して、罪悪感や負い目を感じて自分を責める必要はありません。
親は「これまでの育て方に悩む」というよりは、「これからどう支援して行くか」ということを考えるべきです。