吃音とトラウマの関係

『大人になってから吃音になる』『ある日を境にどもりになる』これには必ず原因があります。

先天的な人は物心ついた時からですから、そうではない場合原因を探り当てて克服に役立てましょう。
一つ考えられるのがトラウマです。

『過去のトラウマが引き金になって吃音が誘発された』これはあり得ます。
自分に自信がなくなると吃音になる傾向がありますが、例えばそのトラウマによって自信を喪失してしまうと、『急にどもる』ということがある訳です。

『全く記憶から消えていた嫌な思い出』これがあるきっかけでよみがえった途端に吃音になってしまう。
こういうこともあります。

吃音症と呼ばれる障害の原因は、長らく不明とされてきましたが、近年では多くの吃音者に幼少期のトラウマがある場合が多いことが分かってきました。

子どもの頃に両親または片親から厳しすぎるしつけを受けて育ったり、強い監視や束縛の中で育ったという経験はありませんか？

歴史上の人物で有名なのは江戸幕府3代将軍となった徳川家光ですね。

家光は幼少期、彼の乳母となった春日局を気に入らない実母、お江の方から疎まれ、弟の国松ばかりを両親が可愛がる様子を遠目に見ながら育ちました。

幼少期に母親からの十分な愛情が与えられなかったばかりか、冷たい仕打ちばかりを受けていたのです。

そのため家光は成人し将軍になる頃まで吃音があったと言われています。

このように幼少期のトラウマ、特に家庭内の愛情不足や険悪な雰囲気などが原因となって吃音が発症することが多いようです。

両親の喧嘩が耐えずトゲトゲした空気が流れていたり、おじいちゃんおばあちゃんが子育てに介入してくる環境は原因にもなり、また吃音が発覚した子どもが過ごす場所としても最悪です。

吃音を強くしかったり、言い直しさせたりするような状況は吃音をより悪化させてしまうためです。

また発症の原因の多くは家庭ですが、発症後のトラウマは家庭外、幼稚園や小学校で起こり、それらが吃音自体を酷くさせたり、

コミュニケーション自体に極度の緊張や劣等感を抱く心的障害へと結びついていってしまいます。

例えば、小さい頃からどもり気味な方は周りの人からどもっていることをからかわれたりしてきたかもしれません。そうすると、話すのが怖くなり、トラウマとなって、ますますどもりがひどくなっていってしまいます。

また、その他にも、どもることがわかっているので、声をだすのが怖くて、意識的に会話をしていることが原因になることもあります。会話の際に不安を感じてしまうので、話に集中できず、どもってしまうようです。このような方は基本的に早口の方が多いようです。