子供や幼児の吃音症の原因

吃音は、幼少期から年少期に急に発症します。しかし、その7割がおよそ3年で自然回復すると言われています。吃音の原因は、体質が7割、環境が3割と体質に大きく依存しています。具体的には、右脳と左脳の機能のバランスが上手くとれていないことによるものですが、未だ、そのメカニズムは解明されていません。

このエントリーでは幼児（子供）のどもりの原因と親の対応について考えてみます。

●遺伝的要因

吃音の最近の研究では原因遺伝子が特定されつつあります。冒頭で述べたように、吃音の原因は体質が7割と言われています。また、一部の吃音は遺伝子が関与しているとも言えます。

ただし、遺伝的要因だけでなく、環境などが加わることで発症するという説も有力です。つまり、吃音症を持つ親の幼児（子供）が、必ずしも、吃音症を発症するとは言えません。

●環境的要因

幼児（子供）は、身近な大人たちの話し方を真似しながら話すようになります。だとすると、身近な大人に吃音症の方がいると、それを真似しますから、どもる場合があります。

なかには、どもりを真似したり、「からかっている」うちに吃音症を発症をしたという報告もあるくらいです。また、保育園・幼稚園に入園した、引っ越しをしたなどの環境の変化も原因として考えられるでしょう。

発達性吃音の原因は解明されていませんが、体質や環境、また言語習得の過渡期であることなどが影響しているといわれています。言葉を音声に変える脳の働きをスムーズに使えないことで起こるので、発声や口の動かし方を練習するだけでは治りません。また、最初はどもっている本人も気づかない程度の軽い吃音であったのが、周囲に指摘されることで本人が気づき、上手く話せないことに苛立ちを感じるようになります。そうした嫌な体験を繰り返すことで、しだいに話すことに対する不安や緊張感を抱くようになり、よけいに言葉が出なくなり、どもりがひどくなることもあるといわれています。