吃音症の原因に遺伝は関係しているのかのお話です。
患者さんのご両親なんかは気になるところではないでしょうか。
ぜひ、参考にしてください。
いくつかの研究データでは、家族に吃音者がいる場合、吃音になる確率は50%前後だとも言われています。
つまり自分の親が吃音だと、その本人も吃音になる確率が高いということです。
ですが、これは遺伝によるものかどうか?というとそれは一概には言えません。
家族が吃音者の場合、吃音になる要因は、主に2つあります。
1・遺伝子による吃音
「吃音に影響を及ぼしている遺伝子が見つかった」というニュースが昨今ありました。
その遺伝子は、GNPTAB、GNPTG、NAGPAという3つの遺伝子で、吃音者に10人に1人の割合でこれらの遺伝子を持っていることがわかりました。
吃音者の中には、親からこれらの遺伝子を受け継いで、吃音症になったとう方もいるということです。
またこれらの遺伝子は環境や精神状態などによって変化すると言われています。ただ、これらの遺伝子の研究はまだ詳しいことが判っていません。
2・環境などによる吃音
吃音になりやすい話し方、癖、態度、考え方などは近親者の影響が非常に大きいです。
特に幼少期は、親が吃音者だと子供が真似をしてどもる言葉を発してしまうなど大きな影響があります。
この場合の吃音はそれらの吃音にとって悪いパターンを変えることで吃音が改善される可能性が高くなります。
吃音は遺伝なのか-まとめ
親が吃音だと吃音になる可能性は高い。
その中で遺伝性の吃音は10人に1人と少ない。
また、吃音の遺伝子を受け継いでいても環境や精神状態などにより変化する可能性がある。
環境などによる影響による吃音は、遺伝性と呼べるものではなく自分の努力次第で吃音を改善さえることが出来る。
親が吃音でも遺伝性は10人中1人だけ。残りの9人は環境によるものなので、「親が吃音だから・・・」と吃音治療を諦めないで欲しいと思います。
出典
最近の研究から言えることは、幼児期のどもり(吃音)には、どもりの出現に関与する遺伝子があるらしいのです。
たとえば、両親や兄弟にどもり(吃音)がある場合、どもりがない場合と比べて約3倍ほど高く子どもにどもり(吃音)が出現するのだというのです。
自分にどもりがある場合には、そのために子どもにどもりの症状がみられないかと、とても不安になりますよね。
しかし、どもりの原因は遺伝のみではありません。
親族の中にどもり(吃音)を持った人がいない場合でも、どもりを持った子どもが生まれる場合もあります。
また、自分がどもりだからといって、親族のせいにするのはよくありません。
遺伝的要素が強いのは、特に幼少期のどもりであると言われていますが、幼少期のどもりであれば、生活環境や周りの大人の対応により、高確率で改善できるとも言われています。
遺伝性のどもり(吃音)の場合、原因遺伝子の特定により、いずれ効果的な治療薬が開発されるかもしれません。
また、どもりの遺伝要素はありますが、自分にどもりがある場合に親族の誰がどもりであったかや、自分の子どもへの遺伝で悩むよりも、どもりを改善していく方法を考える、トレーニングを行うことが重要です。
どもりの遺伝をあまり悲観的に捉えず、前向きに向き合っていくことが大切ですね。
出典
父親、もしくは母親に吃音障害があった場合、
「わが子に遺伝するのではないか」と思い悩む方がほとんどでしょう。
基本的に子どもと過ごす時間は母親のほうが長いため、ことさら気に病むと思います。
近年の研究で分かってきたことは、幼児期のどもりに関して、
「吃音症状が現れる遺伝子があるらしい」、ということです。
両親もしくは上の兄弟にどもりがある場合、
通常の家庭の3倍ほどの確率で、
やはり吃音が現れるといった臨床データがあります。
乳幼児は周囲の話し声を聞いて言語を習得していきます。
そのため家族に吃音症状があればそれもひとつの言語として捉えてしまうため、
結果どもってしまうという解釈もあります。
さらに注目すべきなのが、兄弟間よりもさらに遺伝子の似通っている双子、
いわゆる一卵性双生児の場合さらに症状の出現率が高い、
と言うことでより遺伝が疑われるのです。
とは言え兄弟である以上、次の条件ははほぼ全て同じですから、
一概に遺伝であるとひとくくりにすることはできません。
・成育環境
・家族構成
・生活環境
今後さらに慎重に研究が進められていくことが、
期待されている分野のひとつです。
そもそも「これをしたから、逆にこれをしなかったから吃音になる」
と言うわけではないので、原因のひとつが特定できれば、
それに沿って適切な治療および指導が望めますね。
ですが幼児のどもりも「成長過程においてほぼ9割がたは消失する」
と言われているため、さほど気にする必要はないでしょう。
出典
◆まとめ
近年の研究では、幼児期のどもりに関して家族に吃音者がいる場合、通常の家庭の3倍ほどの確率で吃音が現れるといった臨床データがあるようです。
幼少期のどもりは、特に遺伝的要素が強いと言われていますが、生活環境や周りの大人の対応によって改善の可能性が高いと言われています。
どもりの遺伝に関しては、悲観的に捉えることなく、前向きに向き合っていくことが大切です。